アムウェイの歴史 (3):ニュートリライトの名前を社名に!
2015/06/21
アムウェイの主力商品のニュートリライトの歴史を紐解く第3回。
「博士号を持たない天才は、栄養学界の異端児」です。
何度も試行錯誤を繰り返し、1934年ついにカール・レンボーグは北米で
最初の栄養補給食品の開発に成功し、『カリフォルニアビタミン社』を設立。
そして1939年に社名を『ニュートリライト・プロダクツ社』と改名しました。
<栄養補助食品の先駆けとなったニュートリライトの製品第一号>
彼は製品が飛ぶように売れると信じていましたが、残念ながら製品の在庫が
減ることはありませんでした。
ビタミンなど栄養素に関する知識がなかった当時の人々は、彼の製品に
全く興味を示さなかったのです。
しかし、諦めることなく販売を続けていた彼を、時代が後押しする事になります。
「アメリカ人の食生活は人々が思っているほど健康的ではなく、それどころか
急増する生活習慣病の原因になっている」と言う事実が判明し、アメリカに
健康ブームが訪れたのです。
彼の製品は、一躍世の中の注目を集めることとなりました。
また、彼はマーケティング・コンサルティング会社と共同で、世界に初めての
ダイレクト・セールス・メーケティング・プランを開発し、さらに画期的な
製品であった『ダブルX』の開発にも成功します。
<1984年に発売されたマルチビタミン&ミネラルの『ダブルX』>
この製品の登場をきっかけにニュートリライトは大きく飛躍しました。
「本当に信じられる原料は自分で作るしかない」
そう考えていた彼は、カリフォルニア州へメットに100エーカー(約40.4ヘクタール)の
土地を購入し、自社農場での原料植物の栽培を本格的にスタート。
以来、徹底的にこだわった質の高い製品は、アメリカの人々の間に瞬く間に
浸透し、ニュートリライト・プロダクツ社は飛躍的な成長を遂げました。
栄養学の世界に次々と革新的な発想をもたらしたカール・レンボーグですが、
実は、彼は博士号を持っていませんでした。
それどころか大学も卒業していないのです。
その為に栄養学界の異端児と言われていたカール・レンボーグですが、
当時はまだ十分解明されていなかったビタミンはもちろん、最近になって
ようやく注目され始めたファイトケミカルスの存在まで察していたのは
彼だけだったのです。
『NUTRILITE』の社名の由来
1936年、カール・レンボーグがたまたま
目を通した科学雑誌に
植物に含まれる微量成分の事を
「nutrilite(ニュートリライト)」と
表現していたのを発見。
この言葉を気に入った彼は、
すぐにその著者に連絡を入れ、
本人の許可を得て、この「nutrilite」を
社名に使用しました。
いかがですか? とても素敵なヒストリーですよね。
そして彼が最後まで夢見ていたサプリ、それが「トリプルX」の
開発につながるわけです。